12月7日(土)
みなさん、「箱点前」をご存じですか??
先週に続いて、箱点前というお点前の指導を受けています。
名前のとおり、茶箱という「箱」があり、重箱のような感じで、とてもきれいな模様がついています。
茶箱のふたを取るのもわくわくします。
まるで玉手箱のようで、中身は何・・・?
ドキドキしながら開けると、お点前セットがコンパクトに収納されています。
お盆にのせて持ち運びをして、お湯さえあれば、どこででもお点前ができます。
お茶碗も入る立派なポータブルお点前セットなのです!!
戦乱の時代、武将たちも陣中や参勤交代の道中にお茶を楽しんでいました。
小田原の陣の際に、千利休が茶道具を旅箪笥に入れて、秀吉に随行していたようです。
旅で移動しながらでも、戸外で好きな時に一服できたというわけです。
何だかとても斬新な気がしました。
携帯中に箱の中でお道具が泳ぎ回ることのないように、茶筅には「茶筅筒」 、茶巾には「茶巾筒」
と、それぞれにしっかりと収納器具があります。
お盆から茶箱を出して、ふくさで「三」の字を書くようにお盆を清めます。
お点前の所作は、盆略点前とほぼ同じになります。
そして、お楽しみは・・・お菓子の金平糖です。
ずんどうのひょうたんのような形をした「振り出し」というかわいい容器に入っています。
口元が細く、金平糖が出てくるまで、横に向けてくるくると回します。
それが楽しくて楽しくて。
まだかな?まだかな?と、恐る恐る、ゆっくりと回していると、
不意にコロコロっと出てきて、懐紙の上で転がって落ちそうになりました。
偶然きれいな色の組み合わせが出そろうと、幸せな気分になります。
まるで運試しのガラポンです。遊び心をくすぐられます。
もしかしたら、昔の人も同じような気持ちになっていたのかなとふと思いました。
点てたお茶は、古帛紗の上にのせ、古帛紗ごとお茶碗を抱いていただきます。
いつものお点前とは異なるので、とても好奇心を刺激され、楽しみながら学ぶことができました。
とてもいい経験ができました。本田先生、ありがとうございました。